皆さんこんにちは、シンです。
2024年7月16日に白山登山(登頂2回目)した時の記録の続きです。
砂防新道ルートで頂上を目指す
朝5時、別当出合から砂防新道ルートで登山開始です。
曇り空ですが雨は止んでいて微風、登りやすそうな天候です。
シンボル的存在の碑、鳥居、吊り橋、奥の不動滝を1枚に収めた写真。
白山登山の前半部分が凝縮されています。
ここで水をボトルに汲んでいきますが、砂防新道を通るのであれば水の補給が容易なのでたくさん汲んでいく必要はありません。
背負う水が少なくて済むのは大きなアドバンテージとなります。
吊り橋です。
この橋が俗世と神域を繋いでいるように感じます。
下を流れる川は織田軍 vs 上杉軍の激戦地の舞台として有名な手取川です。
砂防新道ルートはそれほど急登はなく、道もよく整備されているので登りやすいです。
ただ最初の休憩ポイントの中飯場に至るまでに急な登りがあり、「この先もこんな感じなの?」と不安に思うかもしれません。
登り始めて30分で中飯場に到着。
標準コースタイムが50分なのでハイペースでした。
ここにはトイレ、飲用可能な水道があります。
中飯場からは不動滝がよく見えます。
登り始めから聞こえているので慣れて気付かなくなりますが、この辺りは水の流れ落ちる轟音がすごいです。
花の名山・白山
中飯場から次の休憩地点である甚之助避難小屋を目指します。
白山は多くの高山植物の花が咲く花の名山としても知られています。
「ハクサン〜」と名がつく花は18種あるようです。
この山旅でも多くの花を見かけたので紹介します。
花の名前は全く知らないので、帰ってきてから調べて書いているので違うかもしれませんがご容赦を。
センジュガンピ(千手岩菲)
今回初めて出会った花です(実際はその手前でアジサイを見たがノーカウント)。
サンカヨウ(山荷葉)の実
「お、ブルーベリーだ!」と思わず食べたくなる衝動に駆られました。
毒があるといけないので食べませんでしたが、食べても大丈夫のようです。
花は白く、濡れると透明になるとかいう花のようですね。
木道が現れました。
こうやって登山道を整備してくれる人・自治体に感謝です。
ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)
山でビタミンカラーの黄色い花を見ると元気が出ます。
中飯場から1時間ほどで甚之助避難小屋に到着。
こちらも標準コースタイム1時間40分ですから軽量化(荷物もカラダも)の効果が出ています。
甚之助避難小屋から西側を眺めると遠くに街並みが見えました。
見えていたのは勝山市街地かな?
ここで栄養補給。
ガッツギアの新味、サイダー味。
駄菓子感覚な味ですね、もう買わない。
甚之助避難小屋から南竜道分岐までの間で見つけた花たちです。
ゴゼンタチバナ(御前橘)
ゴゼン(御前)は白山の最高峰・御前峰に由来しているそうです。
ヤグルマソウ(矢車草)
カラマツソウ(唐松草)
ヨツバシオガマ(四葉塩釜)
ピンボケで申し訳ない。
紫の垂れ下がっている部分が鶴の頭みたいでかわいいです。
黒ボコ岩目指して水の山を登る
南竜道分岐に到着。
ここから南竜道を通って東に向かうと白山で唯一テント泊ができる南竜ヶ馬場につながります。
途中エコーライン、トンビ岩コース、展望歩道と分岐があり、いずれも室堂につながっています。
でも室堂への最短ルートはこのまま砂防新道を歩いて黒ボコ岩に向かうルートになります。
迷わず砂防新道ルートで。
ミヤマキンポウゲが「ようこそいらっしゃいました」とお出迎えです。
では黒ボコ岩に至るまでに見つけた花たちです。
オタカラコウ(雄宝香)
テガタチドリ(手形千鳥)
ニッコウキスゲ(日光黄菅)
イブキトラノオ(伊吹虎尾)
砂防新道の黒ボコ岩手前区間は急斜面で至る所に水が流れています。
前日の雨の影響でしょうが山全体が水といった感じです。
シナノキンバイ(信濃金梅)
これは沢を写したものではなく登山道です。
スニーカー等で登るとびしょ濡れで足先は感覚なくなるほど冷えるでしょうね。
だから登山においてはちゃんとした靴を履きましょう。
至る所に白筋が見えるのが分かりますでしょうか。
白山が周辺地域から信仰されるのは水がもたらされるということもあります。
人が生活をするのに、農業を行うのに水は必要です。
独立峰だと単純に「あの山から水が来ている」と分かりやすいんですよね。
そんなところに現れた「延命水」
一口飲むと3年長生きできるそうです。
まあここまで歩いて来られる体力があれば飲まなくても3年は生きるでしょう。
な〜んて言うとロマンがありませんね。
とりあえず二口飲んだので私の寿命は6年延びました。
霧の向こうに岩石群が見えてきました。
あれが黒ボコ岩?
ばくだんいわのような岩です。
これは白山が噴火した時に火砕流によって流されてきた溶岩の塊だそうです。
外が冷えても内部は熱く膨張した結果、焼いたパンのように岩肌にひび割れが形成されます。
なので「パン皮状火山弾」と呼びます。
天上世界の弥陀ヶ原、室堂へ
黒ボコ岩から先にはほぼ平坦な弥陀ヶ原が広がっています。
ここに至るまでは水の流れる音が絶えなかったのですが、ここからは急にその音がしなくなり静寂に包まれています。
霧が立ち込めていることもありとても幻想的な空間でした。
コバイケイソウ(小梅蕙草)
白山室堂周辺はコバイケイソウが群生しています。
もう少しするとたくさん見られたのかもしれません。
白山室堂ビジターセンターへ到着しました。
「室堂」というと立山を思い浮かべるのが大多数で、「ここも室堂って言うんだ」が正直な感想でしょう。
同じ室堂ではありますが立山のはバスやケーブルカーなどに乗り継いで誰でも行くことができる観光客メインの場所で、白山のは自分の足で歩かない限り辿り着けないほぼ100%登山客の場所です。
人の流入では圧倒的な差がある二つの室堂ですが、どちらも眼前に山岳信仰の御神体が鎮座していることは同じで、どちらが優れているといった物差しで測れるものではありません。
どちらも神々しく美しいです。
って一度も白山室堂から御神体を拝んだことありませんけど。
どうも私は嫌われているみたいです。
今回はお花メインのレポでした。
次回はいよいよ登頂です。
それでは皆さん、Have a nice day !