キャンピングカーのP

クレソンジャーニーで旅するブログ

いろいろなモノがつながったお話

皆さんこんにちは、シンです。

今日は「軽トラで初めての旅」の中でMTBに乗って訪れた椹(さわら)島で見つけたあるものから、いろいろとつながったことを書きます。

静岡県の「角」は会社所有地だった

まずは椹島ですが、ここは静岡側からの南アルプス登山の基地のような場所で、ここから荒川三山、赤石岳、聖岳の3,000m超えの日本百名山に登ることができます。
他にも二百名山の笊(ざる)ヶ岳、上河内岳、三百名山の茶臼岳など、色々な山につながる場所です。

大井川上流の山深い谷間に突如現れる平地に初めて行く人は驚かされるでしょう。

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【写真だけ見たら高原と思えてしまう景色】

そしてこの椹島を中心として北は本邦第3位の標高を誇る間ノ岳(静岡県の最北端でもある)から南は上河内岳、青薙山までの南北33km、東西13km、面積にして24,430haという広大な森林がある会社の社有林というのだから驚きです。
その会社の名前は「特種東海製紙株式会社」。

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【静岡県の角は民間企業の土地でした】

この広大な森林は特種東海製紙の所有ですが、関連会社の特種東海フォレストがその森林の管理そしてこの山域にある10ほどの山小屋を静岡県・静岡市から受託、管理を行っています。

社有林なのでもちろん一般車両は通行禁止です。
クルマで行けるのは畑薙第一ダムのところまでで、椹島やその先の二軒小屋まではバスが運行しています。
東海フォレストの。

普通の登山バスはバス運賃だけが一般的です。
しかしここは違います、東海フォレストのバスに乗せてあげるから1泊は東海フォレスト管理の山小屋に泊まること、ということでバス運賃と山小屋宿泊がセットになっているんです。
ちょっと悪意ある言い方なのは、私のようにテント泊オンリーで登山を楽しむ人にとっては迷惑この上ない制度だからです。
だからこの東海フォレストという会社が大っ嫌い・・・でした。

でもね。

椹島で見かけたあるものが考え直すきっかけとなりました。

大倉喜八郎って誰よ

椹島の平地を歩いていると何だか有り難そうなものがありました。
よくあるおじいちゃんの記念碑的なものですね。
こんなです。

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【大倉喜八郎、誰それ?と思った自分を大いに恥じたい】

ああ自社の創業者を称えるものですね、よくありますよね。
ちなみに東海パルプという会社と特種製紙という会社(同グループです)が合併して特種東海製紙になりました。

でも大倉って姓はもしかしてホテルオークラの大倉かな?って思ったらビンゴでした。
この大倉喜八郎男爵こそ一代で莫大な富を得て大倉財閥を築いたお方です。
おお、今までの御無礼どうかお許しを。

この記念碑にも書かれていますが建築大手の大成建設、帝国ホテルを設立したすごいお方なんです。
そして見落としてはいけません、「サッポロビール」とも書かれています。
サッポロビール贔屓の私が東海フォレスト大っ嫌いの私をノックアウトした瞬間です。

サッポロビールといえばなぜか静岡に工場を構えていて、静岡県限定の「靜岡麦酒」という美味しいビールを作り、やたらと静岡に尽くしてくれています。
首都圏に近くて大きな工場を作る土地が余っているということで選ばれたらしいですが、関連企業があることも影響してたり、なんて勘繰ってしまいました。

まさか渋沢栄一も関連していたなんて

そして大成建設も帝国ホテルも、そしてサッポロビールも設立にあたっては渋沢栄一が関わっています。
そう、今放映されている大河ドラマ「青天を衝け」の主人公、次の1万円札のお方です。

「今年は大河つまらなそうだから見ないも〜ん。」

って言ったのは誰だ!? 俺だ!
そんなすごい人だったなんて・・・自分の無知を悔いるしかありません。
ただ自転車漕いでカップヌードル食べに来ただけなのに、たまたま目に止まった記念碑。
そこから東海パルプ(特種東海製紙、東海フォレスト)が大倉財閥グループであること、サッポロビールも大倉財閥グループであること、そしてそこに今注目を集めている渋沢栄一が関わっていること、これらが全部つながりました。

椹島だからサワラ?サワラを植えたから椹島?

この記念碑の傍に3本のサワラの木が植樹されています。

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【立派な木です】

1929年に植樹したというのですが、ここの地名が椹島だからサワラの木にしたのか、それともこのサワラの木を植樹したから椹島という地名になたのか。
さてどっちなんでしょう?

ちなみに大倉男爵88歳の時に赤石岳に登頂されています。
赤石岳ってめちゃくちゃ登るの大変な山なんですよ、すごい!
と思ったらカゴに乗って行ったらしく、いわゆる「大名登山」だったようです。
そりゃそうですよね。
それでもずっとカゴに乗って、背負子でおぶさっているのも体に堪えたと思います。

そもそも東海フォレストの存在はありがたい

今回の件で東海フォレストという森林管理会社に対する印象がガラッと変わってしまいました。
テント泊登山者の目の敵のように思っていましたが、実は登山者の安全を守るために森林・山小屋を管理している登山者のことを考えた企業だったんだ、と。
何とも単純な人間です笑

そう思うとバス運賃と宿泊料のセットというのも何をそんなに拒んでいたのだろう、と。
正しくは宿泊者に限り無料送迎します、っていう案内です。
バスに乗って宿泊の前金¥3,000払い、山小屋で追加分支払うシステム。
正直東海フォレストの儲けになんてなりません、ほとんど慈善事業レベルです。
なのでこの山域を登るときには山小屋を利用したいと思うようになりました。
何より東海フォレストが管理している山小屋ってすごいキレイなんですよ。
そう言ったところも登山者の味方ですよね。

そしてさらに朗報が

この椹島より二軒小屋方面に進んだところに何とウィスキー蒸留所を作っているんだそうです。
この広大で美味しい水のある社有林の環境がウィスキー製造に向いている、ということで特種東海製紙が事業に乗り出しました。
一応2020年3月くらいに完成予定と言っていたのでもう蒸留所は完成したのでしょうね。
静岡の奥深い南アルプスの森林で作られたウィスキー。
ぜひサントリーのウィスキーを超えるものを作って欲しいです。
この蒸溜所で作られたウィスキーが飲めるのは2027年を予定しているそうです。
まだ先は長いですが楽しみに待とうと思います。

 

と、この地域を管理している東海フォレストが大倉財閥・渋沢栄一とつながりがあり、ビールとウィスキーもつながって、ウィスキー作りにキレイな水が欠かせないからリニアのトンネル工事で貴重な水を奪うなー、って静岡県民の叫びにまでつながったところでお後がよろしいようで。

それでは皆さん、Have a nice day !